「ウェルカム」って何?練馬で育つ夏アスパラを調べてみた

「ウェルカム」。
最初に聞いたときは、ブランド名か何かだと思いました。
でも調べてみると、これがなかなか面白い。
ウェルカムは、アスパラガスの品種です。
しかも珍しい新品種というわけではありません。
実は、日本各地で栽培されている代表的なアスパラガスのひとつでした。
そして2026年9月20日放送のテレビ朝日「相葉マナブ」では、なんと東京都練馬区で、このウェルカムを収穫します。

なぜ東京で?

そもそもウェルカムって何?
少し掘ってみました。

ウェルカムの正体は「UC157」

まず名前から。
サカタのタネでは「ウェルカム」という名前で販売されていますが、研究資料などを見ると、

UC157

という名前が出てきます。

このUC157は、アメリカのカリフォルニア大学で開発されたアスパラガスの系統です。
「UC」はUniversity of California。
つまりウェルカムをたどっていくと、アメリカ・カリフォルニアにつながります。
日本生まれの品種だと思っていたので、これは意外でした。

実は日本ではかなりメジャー

さらに意外だったのがこちら。

ウェルカムは「練馬で作られている珍しいアスパラ」ではありません。
農畜産業振興機構によると、日本のアスパラガス産地では、生育がそろいやすく、さまざまな栽培方法に対応できる極早生品種として「ウェルカム」が多く作られています。
つまり私たちがこれまでスーパーなどで食べてきた国産アスパラの中にも、ウェルカムがあった可能性があります。
名前を知らずに食べていただけなのかもしれません。

ウェルカムは何が優れている?

種苗メーカーのサカタのタネでは、ウェルカムについて、

・早く収穫しやすい
・たくさん収穫できる
・生育がそろいやすい
・草勢が強い
・若茎の頭部が締まりやすい
・緑色が濃く鮮やか
・M〜2Lを中心に大きさがそろいやすい

といった特徴を紹介しています。

食べる側から見ると「おいしいかどうか」が一番気になります。

でも農家さん側から見ると、
たくさん採れる。形がそろう。育てやすい。
ということも非常に重要なんですね。
長く日本で栽培されている理由が少し見えてきます。

ところで、アスパラってどうやって育つ?

ここでもう一つ疑問。
スーパーでは一本ずつ並んでいるアスパラ。
畑では一体どうなっているのでしょう。
アスパラガスは多年生の野菜です。
種をまいて、その年にどんどん収穫して終わり、という野菜ではありません。
農畜産業振興機構によると、種から苗を育てて植え付ける場合、収穫できるようになるまで約3年。
しかし一度しっかり育つと、
その後10年以上にわたって収穫できます。
野菜というより「畑に長く住み続ける作物」と考えた方がイメージしやすいかもしれません。

食べている部分は、伸びてきた「若い茎」

さらに面白いのが地面の下です。

アスパラガスは地下に株を持っています。
そこから芽が伸びてきます。
私たちが普段食べているアスパラは、その伸びてきた若い茎。
つまり畑では、地面からニョキニョキとアスパラが顔を出します。
今回の「相葉マナブ」では、その長さを測りながら収穫します。

収穫の目安は、

27〜28cm。
ものさしが付いた専用のハサミを使って収穫するそうです。
スーパーで見るアスパラの長さには、ちゃんと理由があったんですね。

ウェルカムは地下でも特徴的だった

さらに調べていくと、農研機構にかなりマニアックで面白い研究がありました。

アスパラガスは品種によって、地下茎の枝分かれの仕方が違います。

研究では複数の品種を比較。
その中で、
ウェルカムは地下茎の分枝が多い
ことが確認されています。
地上から見ると同じようなアスパラでも、土を掘ってみると品種によって構造が違う。

農研機構は、この特徴が芽を作る組織を増やすうえで有利に働く可能性があるとしています。
アスパラの個性は、地面の下にもありました。

では、なぜ9月にアスパラ?

アスパラと聞くと、春の野菜という印象があります。

ところが今回「相葉マナブ」で紹介されるのは、
夏アスパラ。
ウェルカムは、冷涼地の露地栽培だけでなく、一般地や暖地での雨よけハウス栽培などにも適応する品種です。
農畜産業振興機構の市場データを見ると、国産アスパラは春だけではありません。

夏にも多く流通し、9月にも国産品が市場へ入っています
今回の練馬でも、夏から秋にかけて収穫されています。
「アスパラ=春だけ」ではなかったんですね。

そして東京・練馬で育っている

そして今回、個人的に一番面白いのがここ。

東京23区の畑でアスパラを収穫している。

場所は練馬区です。

練馬区によると、区内には2025年9月時点で166.34ヘクタールの農地があります。

これは、

東京23区で最大。

練馬大根やキャベツのイメージが強いですが、実際にはさまざまな野菜や果物が生産されています。

住宅のすぐ近くに畑があり、その畑から野菜が採れる。

今回のウェルカムも、そんな「都市農業のまち・練馬」で育っています。

9月20日の「相葉マナブ」に登場

2026年9月20日18時から放送予定のテレビ朝日「相葉マナブ」では、相葉雅紀さん、小峠英二さん、澤部佑さんが練馬区を訪れます。

テーマは、

「旬の産地ごはん〜アスパラガス〜」。

実際に27〜28cmまで育ったアスパラを収穫。

その後、

・アスパラの浅漬け
・アスパラの春巻き
・アスパラハンバーグ
・アスパラ混ぜごはん

など、地元の方から料理を学ぶ予定です。

「ウェルカム」。
最初に聞いたときは、ブランド名か何かだと思いました。
でも調べてみると、これがなかなか面白い。

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